一人親方・フリーランス必見!建設業と副業をまとめて補償できる新しい労災保険制度

「建設業の一人親方として働きながら、清掃業や草刈りも請け負っている」
「造船所で、塗装や電気設備の仕事もしている」
「便利屋や設計業など、副業を複数行っている」

そんな働き方をしている方に向けて、業界初となる

“特別加入労災保険セットプラン”が誕生しました。

この新プランでは、

一回のお申込みで、同時に労災保険へ加入することができます。

一回の申込みで二つの労災保険番号取得
  • 一回のお申込みで完結
  • 2つの労災保険番号を取得
  • 別業種時の業務災害にも対応
  • 補償額の向上
  • 保険料負担を軽減

という、これまでにないメリットがあります。

※二つの労災保険番号とは「建設業+特定フリーランス事業」となります。
詳しい業種・業務内容は、厚生労働省「特別加入のしおり」をご覧ください。

特別加入の範囲
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040324-6-03.pdf

引用元:厚生労働省 特別加入のしおり

対応する「特別加入団体」は

です。
今後の「複数事業時」に対応した、新しい労災保険の加入方法です。

なぜ今「セット加入」が必要なのか?

フリーランス・副業時代で増える複数業種

近年、建設業界でも、フリーランス業界でも働き方が大きく変化しています。
さらに、労働安全衛生法の改正により、一人親方やフリーランスの方もこの法律の対象となったことが、大きく注目されています。

働き方として増えているのが、主業+副業の形態です。

  • 建設業+清掃業
  • 建設業+除草業
  • 建設業+便利屋
  • 建設業+設計業
  • 建設業+造船関連業
  • 建設業+保守点検・メンテナンス業
    など

「複数の業種をまたいで仕事をする方」です。

多種多様な業種を一人でこなしている方

しかし、ここで大きな問題があります。

実は「1つの労災保険だけでは補償されない」ケースがある

例えば

  1. 一人親方として建設業の労災保険に加入
  2. 副業で清掃業務を行っている

という場合です。

清掃業務中の事故は建設業の業務と認められず、建設業の労災保険へ加入していても補償対象外となる可能性があります。

つまり、

「労災保険へ加入しているのに補償されない」

というリスクが存在するのです。

これは、

  • 設備工事で労災保険に加入しているが、たまに草刈りを頼まれてやっている
  • ハウスクリーニング業として労災保険に加入しているが、土工工事も手伝っている
  • 便利屋で労災保険に加入しているが、建設現場にも入場することがある
  • 設計で労災保険に加入しているが、建設現場に入場して作業することがある
  • 造船業の塗装工で労災保険加入しているが、建築物の塗装工事もやっている
  • 建設の塗装工事で労災に保険加入しているが、造船の塗装工もしている
  • 電気設備工事で労災保険に加入しているが、造船の電気設備もしている

など、

業種が違うことに気づかず、複数業種の事業で仕事をしている場合に、このリスクは発生してしまいます。

建設業の労災保険では、特定フリーランス事業は補償されません

特別加入の労災保険は「業種ごと」に加入先が異なります

労災保険の特別加入制度は
どの仕事でも、特別加入の団体を統一し、加入できるわけではありません。

例えば、

  • 建設業なら「建設業の特別加入団体」から
  • 清掃業や設計業などの特定フリーランス事業なら「特定フリーランス事業特別加入団体」から

というように
ご自分が行っている仕事内容によって、全て区分けされ、その区分すべてに労災保険も区分けされているため、加入先の組合や団体も変わります。

そのため、

「建設業の労災だけ加入していれば安心」
とは限りません。

そこで必要なのは、自分が行っている業務内容に合った

業種別の複数の特別加入

という方法です。厚生労働省から正規に案内がありますのでご紹介します。

複数事業労働者への労災保険給付_わかりやすい解説(2020年9月施行)
厚生労働省 複数事業労働者への労災保険給付より

特別加入は「業種別」に区分されています

労災保険の特別加入制度は、仕事内容ごとに加入区分が分かれています。

例えば、

  • 建設業は「特2 特別加入」
  • 個人配送業は「特1 特別加入」
  • 特定フリーランス業は「特12 特別加入」

というように、業務内容に応じて加入先や加入区分が異なり、さらに補償範囲も異なります。
そのため、建設業の特別加入だけでは、副業中の事故が補償対象外になるケースもあります。

特に、

  • 清掃業の以外の業種
  • 除草業の以外の業種
  • 設計業の以外の業種
  • 便利屋業務に含まれる様々な業務
  • 造船関連の業務

など
複数業種で働く方は、実際の仕事内容に合った特別加入が重要になります。

特別加入労災保険の業種別一覧まとめ

厚生労働省 特別加入のしおり 特別加入者の範囲より

区分略称対象事業・職種
特1個人タクシー・個人配送・軽貨物・バイク便・自転車配送などの運送業
特2建設業(一人親方)大工・左官・とび・塗装・設備・解体・電気工事など
特3漁業(水産動植物の採捕事業)
特4林業
特5配置薬販売業(置き薬販売)
特6廃棄物収集運搬・リサイクル・解体・選別業
特7船員法に規定される船員
特8柔道整復師
特9高年齢者雇用安定法に基づく創業支援等事業
特10あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
特11歯科技工士
特12特定フリーランス事業(既存の特別加入区分以外のフリーランス業務)

労働者(労働基準法第9条の労働者)を使用しないで、上の①~⑫の事業を行うことを常態とする一人親方その他の自営業者およびその事業に従事する人(以下「一人親方等」といいます。)が特別加入できます。※労働者を使用する場合であっても、労働者を使用する日の合計が1年間に100日に満たないときには、一人親方等として特別加入することができます。

業界初「特別加入労災保険セットプラン」とは?

安心して仕事ができる環境作り

今回スタートしたセットプランは、

建設業の特別加入+特定フリーランス事業のフリーランスの方の特別加入

を、一回のお申込みと、一回の加入料金のお支払いだけで、同時に二つの労災保険加入ができる新しい仕組みです。

従来であれば、

  • 自分の業種に合った特別加入団体を自分で探す
  • 各々の特別加入団体へ別々に申込み
  • 別々の加入手続き
  • 別々の加入料金支払い
  • 別々の加入証明書発行と持ち歩き
  • 年度更新も加入した団体ごとに行う

が必須でした。

しかし今回のセットプランでは、

一回の加入お申込みだけで完了

できます。

さらに、

  • 建設業の労災保険番号
  • 特定フリーランス事業の労災保険番号

を同時に取得することが可能になりました。
そのため、本業・副業を問わず、幅広い業務で国の業務災害補償を受けられる仕組みになっています。

特にメリットが大きい職種一覧

このセットプランは、以下のような方に非常に相性が良い制度です。

建設業+清掃業

ハウスクリーニングや退去清掃を請け負う方。

建設業+草刈り(植栽の手入れ)

空き地管理や公園などの除草作業を行う方や、個人・法人問わず植栽の手入れを行う方。

建設業+便利屋

個人や法人の軽作業・手伝い・修繕などを行う方や、たまに建設現場へ入場する方。

建設業+設計業

CAD設計・図面制作・現場管理など。

建設業+造船業関連

造船所内での

  • 塗装
  • 電気設備
  • 配管
  • 足場
  • 溶接
  • 内装仕上げ工事
    など

造船業に関しては、大きな躯体を作り上げるという意味で、業務内容は「建設業」とほとんど変わりません。
しかしながら、建設業と造船業(製造業)は、厚生労働省が定めている業種として、まったく別に分かれていますので、別の労災保険加入となります。

建設業+産廃処理業

解体工事などで出た産廃を産業廃棄物処理場で作業をする方など。

複数の仕事を掛け持ちするフリーランス業

ひとつの業種にこだわらず、複数の仕事を掛け持ちしているフリーランスの方や、主業と副業を両立している方。

労災保険への加入は「任意」ですが、改正安衛法も相まって、委託事業者が、労災保険加入の名簿を作成し、管理するようになりました。労災保険へ加入するよう言われるか、もしくは加入していない方へ仕事を紹介しないという方向になってきています。
例えば、内装仕上げ工事を主業として、エアコンの修理や清掃、取付などをしている方で、建設業の労災保険へ加入していたのに、エアコン修理で手を切った時の病院代と治療代が補償されなかった。
また、造船関連で塗装工をしていた方も、建設業の労災保険へ加入していて災害補償が無かったなど、加入先選択時に業務に合っていない労災保険に加入してしまうと補償がされないため、十分にお気を付けください。

最大の特徴は「補償アップ」と「保険料最適化」

このセットプラン最大の魅力は、保険料を抑えながら補償を充実させられる

という点です。

なぜ保険料を抑えられるのか?

労災保険料率は、業種によって大きく異なります。
もちろん、事故率が高い業種や災害規模、保険給付が多い業種は保険料率が高くなっています。
保険料率は、厚生労働省が毎年見直ししています。

建設業の保険料率

建設業は事故リスクが高いのと保険給付率が高いため、保険料率が業種全体で比較しても高めです。

特定フリーランス事業の保険料率

令和6年度に新設された特定フリーランス事業の事故率や給付率は、これから明確になってくるでしょう。
現状は、全業種として比較しても、保険料率がかなり低く設定されています。

補償給付向上

建設業の給付基礎日額+特定フリーランス事業の給付基礎日額を合算して算定される場合があります。

※可能性があるというのは、労働局へ確認を行い、法律上はまったく問題ない制度設計です。
ただし、最終的に業務災害給付を判断するのは、あくまで管轄の【労働基準監督署】です。
万が一、労災認定されなかった場合は、不支給となることもあります。

セットプランなら“最適設計”が可能

例えば、

建設業側

給付基礎日額を低めに設定する

高い保険料率を抑制し、加入料金を低くする

特定フリーランス側

給付基礎日額を高めに設定する

低い保険料率なので、負担が小さい

給付基礎日額を合算する

業務災害時に補償給付を計算するための給付基礎日額を、建設業と特定フリーランス事業で合算するという設計が可能になります。

その結果、トータルの労災保険加入料金を抑えながら、万が一の補償を高くできるという画期的な加入方法が実現しました。

セットプランの仕組み

「複数事業労働者給付制度」に対応

ここが非常に重要です。
現在の労災制度には、

複数事業労働者給付制度

があります。

これは簡単にいうと、複数の仕事の収入を合算して補償計算できる制度です。

厚労省_複数事業表紙

一人親方やフリーランスの方は
労働者のような給与制ではないため、給与収入を合算ということができません。
給与収入が無いから、事業収入合算、というわけでもありません。つまり自分の収入や事業収入(売り上げ)をもとに補償給付金を計算するというわけでは無いのです。

では、何で補償給付金額を決定するのか

それは
特別加入の労災保険へ申込みする際、自分で選んだ「算定給付基礎日額」の合算で計算します。

例えば

  • 大工工事業
  • 清掃業

の両方を行っている方が、業務災害で働けなくなった場合
業種別に特別加入団体から加入した「給付基礎日額」を、合算して補償額を計算できる制度なのです。

つまり、業種区分別の労災保険へ加入すると

  • 休業補償
  • 障害補償
  • 遺族補償
  • その他給付金

などの給付額が、増える可能性があります。

これは、「もし働けなくなったら家族が困る」という責任世代にとって、非常に大きなメリットです。

労災保険は「入っているだけ」では不十分

重要なのは、実際の仕事内容に適した「労災保険」で加入しているか

です。

間違った加入方法とは
自分が事業収入を得るために行っている仕事内容に、合っていない「労災保険へ加入」していることです。

自分の業種に合っていない労災保険へ気付かずにそのまま加入していたり
別業種区分の労災保険に加入していなかった場合は

  • 業務災害補償対象外
  • 補償給付金の不足
  • 無駄な保険加入料金の支払い

につながることもあります。

今回のセットプランは
現代の多種多様業種間の働き方に沿って、少ない支出で大きな補償が受け取れるようにした、新しい労災加入の形です。

よくある質問(Q&A)

Q&A
Q
一人親方の労災保険に加入していれば、別業種の事故も補償されますか?
A

補償されません。

例えば、

  • 建設業で労災保険へ加入
  • 別で清掃や除草などの業務を実施

している場合、別業種の業務中の事故は補償対象外になります。

そのため、実際に行っている業種・業務ごとに、労災保険へ加入することが重要になります。

Q
「複数事業労働者給付制度」とは何ですか?
A

複数の仕事の給与収入を合算し、算定を行い、労災の補償給付額を計算できる制度です。
一人親方やフリーランスの方は、労災保険申込みの際に、自分で決めた「補償給付基礎日額」を合算して計算します。

例えば、

  • 建設業の給付基礎日額「3,500円型」へ加入
  • フリーランス事業の給付基礎日額「10,000円型」へ加入
  • 労災補償給付基礎日額合算「13,500円」の補償給付基礎

両方の給付基礎日額を合わせて補償額を算定できるため、補償額向上につながる可能性があります。

Q
なぜセットプランだとお得なのですか?
A

業種区分ごとに労災保険料率が異なることで、加入料金も業種区分で異なるからです。

保険料率の高い建設業側を抑えつつ、比較的低い特定フリーランス事業側で補償を高めることで、保険料を抑えながら高い補償額を実現しやすくなります。

Q
申込み方法は複雑ですか?
A

いいえ。

このセットプランでは、一回のお申込みだけで同時加入できます。

別々の特別加入団体へ、都度個別申請する必要がありません。

Q
労災保険番号はどうなりますか?
A

セットプラン加入できる業種区分は

  • 建設業
  • 特定フリーランス事業

です。

一度のお手間でそれぞれの労災保険番号を取得できます。

まとめ これからの一人親方・フリーランスは「セット加入」の時代へ

今回発表しました

業界初の「特別加入労災保険セットプラン」

は、

を実現した、新しい労災保険加入方法です。

多岐に渡る複数事業で働く方には、非常に大きなメリットがあります。

「今の加入内容で本当に大丈夫なのか?」

そう感じた方は、一度見直してみる価値があるでしょう。

運営組合

  • 全国建設業親方労災保険組合-特2建設業特別加入団体
  • みんなの労災保険組合-特12特定フリーランス業特別加入団体

お問い合わせ・加入相談

「自分は対象になる?」
「副業でも補償される?」
「今より安くできる?」

そんな疑問も、お気軽にご相談ください。

注意事項

先に述べた通り、労災保険料率は厚生労働省が「毎年見直し」しています。
また、法改正など、様々な変更要因も存在します。

セットプラン自体は継続可能ですが、労災保険料率の変動によりセットプラン料金は変動することがあります。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。